目的地

今回の恐竜探検隊の目的地は南米にある国、ベネズエラの中にあるギアナ高地です。
そこには垂直に切り立った壁に囲まれた2,000m以上のテーブルマウンテン(台地)が100以上、あると言われています。
その中で最大の大きさであるアウヤンテプイ(標高2,560m、外周約650km、面積約700㎢)は、地元では「悪魔の山」と呼ばれています。
 *本当はここに地図を載せたいところですが詳細な紙媒体で販売されている地図はかなり調べましたが見つかりませんでした。

その山は人を簡単には寄せ付けない、まだまだ未知の部分が残されています。
頂上台地からは世界最大の落差979mの滝として有名なエンジェルフォールが流れ落ちています。台地の面積は東京23区より広く、そこにメインの川が2本、流れています。血管のように幾筋にも枝分かれした小さな水の流れが集まって大きな川になっていきます。

計画

今回の計画はシンプルに、台地上に広がった川の集水域のほとんどを出来る限り、踏破して恐竜を探しに行きます。道はなく、台地状と言っても平らではなく起伏があり、深い亀裂や洞窟もあり、濃いブッシュをかき分けて進みます。メインルートは川に沿って移動します。

川の比較的、水深があるところではパックラフトというインフレータブルボートに乗って移動したりもします。ただ進むのではなく、生物との遭遇を期待して、基本的にゆっくり静かに探しなら進みますが、近づけば生物が私たちの存在を察知して水に逃げ込まれている可能性も十分にあります。

撮影

そこで今回の探検で1番!重要なモノをご紹介します。恐竜撮影用に開発しているカメラとバッテリー(👈クリック)です。

川を探しながら、このカメラを棲息していそうな場所に仕掛けながら移動します。カメラは1週間~ハイビジョンで連続撮影するので私達が通り過ぎた後の1週間分の映像を撮ってくれます。1つの川を片道10日~14日かけて進み、恐竜を探しながらカメラをセットします。そうして2つの川を走破後に、戻りならセットしたカメラを回収していきます。

回収してきた映像は帰国後、手分けをして丁寧に確実に見て確認していくのですが、見て確認するのも撮影時間と同じ時間がかかるのでかなりの時間と労力がかかります。
たとえば50台のカメラを1週間、撮影したとすると50台×(24時間×7日間)=8400時間の映像になります。それを一人で見て確認すると8400時間÷24時間(1日)は350日間。つまり寝ないで350日かかるということです!ほぼ1年かかるという計算になります。それを10人で映像を確認しても1か月以上かかります。小さくても何らかの生物が映り込んでいたとしたら、その貴重な映像をきちんと見てくれる信用できる人がたくさん必要になります。

探検の概算日数

片道14日かかる川として往復で約1か月。川が2つあるので2か月。アプローチに必要な日数や天候が悪くてヘリコプターが飛べなくて物資の補給や引き上げが出来ない日も考慮すると3カ月は必要になります。

装備

恐竜撮影用固定カメラ
まずカメラの台数ですがこれだけあれば十分だという台数を計算できませんが
たとえば50台、持ち込んだとすると1セット(カメラとバッテリー)約3kgを50台で150㎏

一人の個人装備(ヘルメット、ハーネス、ギア、寝具等) 15Kg ×11名=165㎏

団体装備 (ロープ、ギア、パックラフト、食料など)概算で800㎏

撮影機材、照明、三脚など 50㎏

総重量1,165㎏ の荷物は11名で分散しても100㎏以上~になる。

装備の運搬、通信など

その荷物を出発から常に持ち歩くのは機動力を失い効率が悪い。
事前に投下ポイントを決めてヘリコプターで装備の補給と不必要になった物の回収を行いながら移動する。
緊急用衛星電話2台を携帯しますが別で日本と中継できる通信システムも考えています。

これから出発までにいろいろなことを調べて準備していく過程でまたいろいろな壁にぶつかり、それを解決するためにまた頑張って進んで行きます。